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【日曜メッセージ】「”その後”は必ず訪れます。」
掲載日:2020.10.25
「兄は『いやです』と答えたが、後で考え直して出かけた。」
(新約聖書 マタイによる福音書 21章29節)
「“その後”は必ず訪れます。」これは、ドイツのおっかさんこと、アンゲラ・メルケル首相が今年の春、イースター休暇を前に、新型コロナウイルス感染拡大の中で不安な時に国民へ語りかけた言葉のひとつです。この力強い言葉は、聖書の言葉ではありません。しかし、聖書の思い・神の思いをとてもよく表している言葉です。この言葉は、「希望は必ずやってくる」ことを示しています。私はこの言葉に、そしてメルケル首相に勇気づけられました。それは、メルケル首相がクリスチャンとして神への信仰をもってこの言葉を語り、この言葉を信じていたからです。
マタイによる福音書にはイエスが語られたたとえ話があります。私は読む度に、ハッとさせられて、私自身を見つめ直し、自分の生き方について思いめぐらします。神が人に望んでいる生き方は、「二人の息子のたとえ」に登場する兄弟の姿にあらわされています。父から「ぶどう園に行って働きなさい」と言われた時、兄ははじめ父に対して反抗的でしたが、考え直して出かけます。弟は従順な返事をしますが、その反対で出かけませんでした。実際に父の言う通りに従ったのは最初に反抗的だった兄の方だったわけです。このたとえから、神様の言われる言葉をどのように実行するかによって、その人の正体がわかると言うことです。
大切なことはその神様からの言葉に対して「最後にどうしたか」と、言うことです。調子の良いことを言うだけの人ではなくて、真に必要なことの実行を優先する者でありたいです。
(聖書科非常勤講師 松竹谷 はる)